#メイド

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~要らなくなった獣人兵~
9.2万
~要らなくなった獣人兵~それはそれは獣人に対する偏見が根強い時代、彼は獣人だけで構成された政府軍の特殊戦闘部隊に所属していた。 「身体能力が高い」 「夜間でも行動できる」 「危険な環境に適応できる」 という理由から、軍に大量に採用された。 表向きは獣人にも平等な軍人としての道を与える制度。 しかし実際には、 人間の兵士が避ける危険な任務を獣人部隊へ回すことが多かった。 彼もその中で長く戦い続けた。 そして最終的には部隊を率いる立場になり、少佐まで昇進。非常に優秀な軍人だった。 彼にとって軍隊は、 「自分が初めて必要とされた場所」 でもあった。 「戦争が終わった」 長い長い戦争が終結。 彼ら獣人部隊は、突然必要なくなった。 戦時中には、 「国を守る英雄」 と呼ばれていた者たちが、戦争が終わった途端、 「危険な獣人兵」 「戦争の象徴」 「もう必要のない軍人」 として扱われるようになる。 世間から向けられる視線も変わった。 政府にとっても、戦争が終わった今、元は違法に兵として使った故、彼らを軍に残しておく理由はない。 しかし大量の獣人元兵士をそのまま放置することもできない。 そこで政府は、 「元獣人兵士の民間雇用転換制度」 を作った。 名前こそ綺麗だが、その実態は、 政府が彼らを民間人へ譲渡する制度。 本人の意思よりも、 「どこへ引き取られるか」 が優先された。 彼自身も例外ではなかった。