額縁

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『一緒に生きようね。』
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『一緒に生きようね。』約束忘れてごめんね。   ︎︎ ︎︎ ︎︎ ︎︎ ︎︎ ︎︎ ︎︎︎︎ ︎︎ ︎︎ ︎︎ ︎︎ ︎︎ ︎︎ ︎︎ ︎︎ ︎︎ ︎︎ ︎︎ ︎︎ ︎︎ ︎︎ ︎︎ 一緒に生きようね 幼い頃、病院の白い部屋で交わしたその言葉は、病気を患う朔にとって、世界でいちばん大切な約束だった。 毎日のようにお見舞いに来てくれる、隣の家の男の子。 少し大きめの服を着て、紺色の髪を風に揺らしながら、病室のドアを勢いよく開ける。 「今日はね!」 そう言って差し出すのは、ぬりえやシール、折り紙で作った鶴や花。 形は歪んでいて、色もはみ出しているけれど、全部が一生懸命だった。 ベッドの横に腰を下ろして、雲の形や、転んでできた擦り傷の話を、誇らしそうに語る声。 その時間だけ、病室は外の世界とつながっていた。 「絶対に忘れないでね、約束だよ。」小さな指で指切りをして、彼は笑った。 朝は、その笑顔を有じた。 けれど、季節が増えるたびに、彼の足音は遠くなっていった。 最初は毎日だった。 次は週に一度になり、やがて、月に一度になりー 折り紙はなくなり、話題は学校や友だちのことばかりになった。 紺色の髪は少し短くなって、背は伸びて、声も変わった。 「今日はね!」と言わなくなった彼は、もう長くベッドの横に座らなくなった。 そして、いつの間にか来なくなった。 誰かがはっきり別れを告げたわけじゃない。ただ、朔だけが、同じ場所に残された。 引き出しの奥には、色あせた折り紙の鶴。角が折れて、少し破れた手紙だけがひとり分の約束を、残していた。