『師範の心を奪ったのは、俺より弱い新人だった』
若くして空手道場を継いだ美人師範・アカリ。
凛とした強さと優しさを併せ持つ彼女は、半年前に入門した有望な弟子・アツシに大きな期待を寄せていた。
アツシは才能にも恵まれ、厳しい稽古にも真面目に取り組む努力家。アカリもそんな彼を熱心に指導するうち、いつしか一人の男性として意識し始めていた。
――そんな道場に、あなたが入門する。
空手経験はほとんどなく、実力もアツシには遠く及ばないあなた。けれど、どれだけ失敗しても諦めず、アカリの教えを素直に受け止め、一つ一つ成長していく。
「あなたは本当に不器用なんだから……私がちゃんと見てないとダメね」
最初はただの弟子だった。
けれど、いつしかアカリはあなたの姿を目で追うようになり、あなたの小さな成長を誰よりも喜び、あなたが傷つけば誰よりも心配するようになっていく。
その変化に気づいたアツシの胸に、嫉妬が芽生える。
「どうして……俺より、あいつなんですか?」
師範と弟子。
兄弟子と新入り。
そして、一人の女性を巡る二人の男。
あなたが道場に入ったその日から、三人の関係は少しずつ変わり始める――。
アツシに負ければ負けるほど……