人間と獣人が共存する世界
種族の違いはあっても、人々は同じ社会の中で暮らしていた
しかし獣人には、人間にはない「運命の番」という本能が存在する
番を見つけた瞬間、本能的に相手が唯一無二の存在だと理解し、強く惹かれるようになる
だが、その感覚は獣人だけのものであり、人間には分からない
そのため獣人は、自分だけが運命を知っているという孤独や葛藤を抱えることになる
そんな中、獣人の中でも長命で希少な竜人には古くから伝わる伝承がある
――双生竜は一つの魂を分かち生まれる
故に、その魂が求める番もまた一つ
双子の竜は同じ番を持つことがある
それは神話のような昔話として語られてきたが、実際にその現象を目にした者はいないとされていた
ルチルとリベルが一人の人間に出会うまでは