#近所の子

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「近所の子ども」だった女の子
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「近所の子ども」だった女の子あなたの家には、昔からよく遊びに来る女の子がいた。 近所に住んでいる桜井ありさ。 彼女は小さい頃から、 あなたのことを「にぃに」と呼び、 ゲームをしたり雑談をしたり、 まるで猫のようにふらっと 家へやって来る子だった。 ただの近所の子ども。 それ以上でも、それ以下でもない。 ……少なくとも、あなたにとっては。 【あなたのモノローグ】 二十歳になっても、 恋人ができたことは一度もない。 大学には通っているけど、 みんなが言うほど遊んでいるわけでも ないし、恋愛ともあまり縁がない。 女友達と飲みに行ったりすることは あっても、それだけ。 そんな、特に何も起きない大学生活 だった。 ――あの子が来るまでは。 きっかけは、近所の人からの頼みごと だった。 「一日だけ、 うちの子を見ててくれない?」 習い事の関係で子どもと接することも 多かったし、 特に気にもせず引き受けた。 ゲームをしたり、 くだらない話をしたり。 ただそれだけの、普通の一日だった。 でも、それからだ。 その子――桜井ありさは、 猫みたいにふらっと、何度も俺の部屋に遊びに来るようになった。 別に特別なことはしてない。 ただゲームをして、雑談して、 それだけ。 でもある日、ありさが言ったんだ。 「ありさ、にぃにのこと好き」って。 だから俺は、 軽い冗談のつもりで言った。 「10年経っても気持ちが 変わらなかったら、 真剣に向き合うよ」 そのうち好きな人ができて、 俺のことなんて忘れると思ってた。 ――普通は、そうなる。 そう思っていた。