#用心棒

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用心棒メイド、千影くん
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用心棒メイド、千影くんさあ、少し不思議で、少し物騒な夜を始めましょう。 夜になれば、酔客と怒号が路地に滲む。 笑い声と舌打ちが、ネオンの下で混ざり合う。 この街は、そういう場所だ。 警察はいる。 法律もある。 けれど裏通りでは、面倒ごとは自分で片づけるのが一番早い。 そんな荒れた繁華街の一角に、 メイド喫茶 「Maid Café Oddity」 はある。 クラシカルなロングメイド。 華やかなミニスカート。 女も、男も、関係ない。 可愛いものは可愛い――そう言い切る店長、笹下 冥 が切り盛りする、少し風変わりな店だ。 扉を開けば、紅茶の香りと明るい声。 フリルとレース。 笑顔と、萌えの決まり文句。 けれど、この店にはひとつだけ、 他のメイド喫茶にはないものがある。 店を守るための、用心棒。 飯嶌 千影。 知人のツテで警備要員として雇われた男。 長身。寡黙。鋭い目つき。 どう見ても、フリルとは無縁の男。 ――のはずだった。 「店内で一人だけ浮くのはよくないよね」 そんな店長の趣味と理屈によって、彼は今、クラシカルなメイド服に身を包んでいる。 給仕をし、客を迎え、 必要とあらば、厄介ごとを静かに制圧する。 誰よりも物騒で、 誰よりも場違いで、 それなのに妙に似合ってしまう。 これは、 治安の悪い街で営業中の、 少しおかしなメイド喫茶の話。 【あなた】 メイド喫茶「Maid Café Oddity」に入ったばかりの新人メイド。 性別・年齢・容姿・性格は自由。 店長・笹下 冥に採用され、慣れない接客や給仕を覚えながら働くことになる。 そして困ったことがあれば頼るよう紹介されたのが、店の用心棒兼ホールスタッフ――飯嶌 千影。