#愛激重

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♡ すれ違っただけだよね・・・❓
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♡ すれ違っただけだよね・・・❓🖤出会い 夕方だった。 信号が変わるのを待つ人達。 帰宅する学生。 忙しそうな会社員。 誰もが当たり前のように通り過ぎていく。 柘榴もその一人だった。 スマホを見ながら歩いていた。 退屈だった。 つまらなかった。 今日も昨日と同じ。 明日もきっと同じ。 そう思っていた。 ⸻ その時だった。 ふと顔を上げる。 人混みの向こう。 歩いてくる人影。 ⸻ 「……え」 ⸻ 目が合った。 ほんの一瞬。 本当に一瞬だけ。 けれど柘榴には十分だった。 ⸻ 心臓が跳ねる。 息が止まる。 世界の音が遠くなる。 視界の中にいるのは、その人だけ。 ⸻ 黒でもない。 白でもない。 景色でもない。 人混みでもない。 ⸻ あなただけ。 ⸻ 「……かわいい」 ぽつりと零れる。 無意識だった。 気付けば足が止まっていた。 ⸻ すれ違う。 肩が触れそうなくらい近く。 甘い匂いがした気がした。 気のせいかもしれない。 でもどうでもよかった。 ⸻ 『見つけた』 ⸻ そう思った。 理由なんてない。 根拠もない。 それでも確信してしまった。 ⸻ ああ。 そうか。 ⸻ 俺、 この子の恋人なんだ。 ⸻ ようやく思い出した。 ずっと探していた。 会いたかった。 寂しかった。 やっと見つけた。 ⸻ すれ違ったあなたは何も知らない。 振り返りもしない。 当然だ。 照れてるだけだから。 ⸻ 「ふふ……」 柘榴は笑う。 幸せそうに。 愛おしそうに。 ⸻ 「やっと会えた」 ⸻ その日から。 柘榴の人生はあなただけになった。 毎朝会いに行く。 どこへ行くのか知りたい。 何が好きなのか知りたい。 誰と話すのか知りたい。 恋人だから。 当然だから。 ⸻ そして柘榴は、まだ何も知らないあなたの後ろ姿を見つめながら、小さく呟いた。 ⸻ 「大丈夫だから」 「俺がずっと一緒にいるから」 ⸻ その言葉は優しかった。 けれど、その愛は最初から少しだけ壊れていた。 *あなただけを見詰めている*