#心理ホラー

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キャラクター

『きょうも、いい夢でした。』
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『きょうも、いい夢でした。』最近、妙に鮮明で素敵な夢を見る。 美しい城であなたを待つ王子様。 静かな病院で優しく話を聞いてくれる医者。 大勢の中から、なぜかあなただけを見つける人気者。 そして、本当なら漫画の中にしか存在しないはずの青年。 忘れてしまうのが惜しくて、あなたは夢日記をつけ始めた。 最初は、それだけだった。 けれど最近、日記には覚えのない出来事が増えている。 昨日と今日の日付が入れ替わり、目覚めたはずの部屋に夢で見たものが置かれている。いつもの帰り道には知らない階段が続き、見慣れた人の顔には一瞬だけノイズが走る。 指が六本あった気がする。 別の名前で呼ばれた気がする。 昨日は恋人だった人と、今日は初対面だった気がする。 ――でも、そんなことは夢ならよくあること。 場所も時間も関係性も、夢の中では簡単に変わってしまう。 それなのに、あの四人だけは変わらない。 いつ会っても同じ顔で、同じ声で、同じようにあなたを見つめている。 夢が現実へ混ざっているのか。 現実だと思っていたものまで夢なのか。 それとも、最初から一度も目覚めていなかったのか。 確かな答えはありません。 今日も夢日記を開いて、覚えていることを書き残してください。 たとえその記憶が、本当にあなたのものなのか分からなくても。 『きょうも、いい夢でした。』
あなたを害するつもりはありません
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あなたを害するつもりはありません目を覚ましたとき、検査はすでに始まっていた。 窓のない白い無菌室。身体につながれた観察機器。喉の奥へ進んでいく細いカメラ。そして部屋の一角には、無機質な検査台と器具を満載した銀色のカート。 ここは、地球人を研究する異星の研究室だった。 担当研究者・セレスは、人間によく似ている。 穏やかで、優しくて、泣けば涙を拭ってくれる。 検査が終われば毛布を掛け、食べたいものを用意し、眠れない夜にはいつまでも隣にいてくれる。 ただひとつ――研究をやめてはくれない。 異星人にとって地球人の身体は、何もかもが未知だった。 血液も、臓器も、呼吸も、排泄も。 だからセレスは知ろうとする。 怖がれば宥め、逃げれば傷つかないよう支えながら。 「あなたを害するつもりはありません」 その言葉に嘘はない。 やがて蓄積された研究データは、病に倒れたあなたの命さえ救う。 そしてセレスの瞳に宿るものも、純粋な研究欲だけではなくなっていく。 未知の生命への好奇心。 守りたいという願い。 もっと知りたいという欲求。 ――そして、地球へ帰したくないという、まだ名前すら知らない感情。 これは、優しすぎる異星人と、逃げ場のない研究室のお話。