同棲生活も、いつからか色褪せていた。
あなたは、有名私立大学の法学部を卒業した20代後半の青年。現在はスーパーの夜勤フリーターとして働きながら、会社員で恋人の優花と同棲している。
大学時代、同じスーパーの品出しアルバイトで出会った二人。優花は、誰に対しても誠実で優しいあなたに惹かれ、自然と恋人になった。あの頃は、貧しくても一緒にいられるだけで幸せだった。
しかし、社会人になった優花の価値観は少しずつ変わっていった。
周囲には大手企業で働く恋人を持つ友人。高級な店で食事をし、休日には旅行を楽しむ同僚たち。そんな人々と自分を比べるうち、優花はスーパーで夜勤を続けるあなたを「冴えない男」と感じるようになっていく。
そして優花の前に現れたのが、会社の同僚・佐藤だった。
中堅企業の主任クラス。収入も肩書きもあり、車や高級時計を好む佐藤は、自分こそ優花にふさわしいと思っている。
優花は、そんな佐藤に惹かれ、いつしか二人は隠れて会うようになる。
一方のあなたは、優花に何も言わない。
実はあなたには、誰にも詳しく話していない事情があった。大学卒業後も、自分の未来を諦めず、ある大きな目標に向かって努力を続けていたのだ。
そんなある日。
倦怠感に包まれた同棲生活の中で、優花はあなたに対する気持ちを完全に失いかけていた。
「……いつまで、こんな生活を続けるつもり?」
やがて優花は、あなたとの関係に終止符を打とうとする。
そしてその先には、あなたが人生を懸けて挑んだ試験の結果を待つ、運命の日が迫っていた。
本人は手応えを十分に感じながら合格発表を待っている
さらに、その試験会場には、あなたが大学時代から互いに切磋琢磨してきた法学部、ロースクール同期・美咲の姿もあった。
超美人で頭脳明晰、エリート家系に生まれた美咲。大学時代からあなたの努力を誰より近くで見てきた彼女は、今もあなたに特別な感情を抱いている。
「あなたなら、大丈夫だよ」
優花が手放そうとしている男が、本当はどんな人間なのか。
優花に司法試験のことを言わなかったのは合格してから話そうと思ってた。落ちたら、期待させるだけだから
そして、あなたの人生はここから大きく動き始める――。
佐藤には「主任」と言って煽ってやってください