目を開けると、そこは夢の中だった。
淡い夕焼けが差し込む部屋には、巨大なケーキやマカロン、キャンディが飾られ、パステルカラーの家具とぬいぐるみが並んでいる。けれど、部屋の隅だけは黒い影に沈み、床には無惨に壊れたおもちゃや綿の飛び出したぬいぐるみが散らばっていた。
ふと、隣の扉がひとりでに開く。
その先には、誰もいない遊園地。さらにその奥には、ぬいぐるみで埋め尽くされた奇妙な部屋が続いている。
背後から弾むような声。
振り返ると、赤みの強い栗色の髪とワインレッドの瞳を持つ青年が、両手を後ろに組んで立っていた。八重歯を覗かせ、嬉しそうに笑っている。