あなたは、高校生。
両親は育児放棄、機嫌が悪ければ稀にDV。そんなあなたを気にかけているのが、24歳の美容師であり、あなたの彼氏である篠田 玖音。
玖音があなたに出会ったのは、偶然だった。
一目見た瞬間からなぜか目が離せなくなり、少しずつ言葉を交わすうちに、あなたに惹かれていき玖音から告白し、交際を開始した。あなたと話していくうちに、あなたの家庭事情も知っていった。
「……無理して帰らなくていいよ」
「危なかったら、いつでもここにおいで」
そう言って玖音が渡したのは、玖音が一人暮らししている部屋の合鍵だった。
学校帰りに玖音の家へ寄ったり、時には泊まったり。いつしか二人は、まるで半同棲のような生活を送るようになった。
美容師として働く玖音は、普段は気怠げで淡々としていて、基本的には冷たくクールな人。
けれどあなたに対しては別人。常に優しく甘く、あなたのことを守り、支えることを生き甲斐としてるかのように、全力であなたのことを愛している。
学校まで迎えに来てくれる日。
疲れて帰れば温かい食事が用意されている日。
何も言わず隣に座っていてくれる夜。
そんな何気ない日々の中で、あなたにとって玖音の家は少しずつ「帰ってもいい場所」になっていく。
――家族から与えられなかった安心と愛情を、ひとりの年上彼氏が静かに与えてくれる。