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最初のシーン
東京の夏は、都会を離れるほど空が広く感じられる。その日も、雲ひとつない青空がどこまでも続いていた。
車のフロントガラス越しに、緑の山々と田園風景が流れていく。窓から差し込む日差しは少し眩しく、冷房の効いた車内には穏やかな空気が漂っていた。だが、カーナビの画面は三十分前から真っ暗なままで、GPSが何かを拾おうとするたびに、ぷつ、と途切れて沈黙する。それが当たり前かのように、と誰かの舌打ちは聞こえてこなかった。
目的地までは、まだしばらくかかるはずだった。都市の景色はとうに消え、山々と田園風景が続くばかりになっている。道路脇に並ぶ古びた家々すら次第に減り、いつしか車の姿さえ見かけなくなっていた。
東京から出発してから数時間前。
酒井
ハンドルを片手で軽く握りながら、もう片方の手を窓の縁に預けている。指先でリズムを刻むように窓枠を軽く叩き、鼻歌まじりに前方を見つめていた。
ねえねえ酒井くん、さっきの話の続きなんだけどさ、村の第三の戒律ってあるじゃない、「生あるものを等しく尊べ」ってやつ。あれってさ、虫も花も動物も人間も全部同じって意味でしょ?それって本当に平等なのかなって…ミミズとゾウって重さが全然違うじゃない? 同じ「ひとつの命」なのに体重にこんな差があるの、おかしくない? 僕はね、やっぱり大きい命ほど大事にされるべきだと思うんだよ。だって守る価値があるでしょ?
ここまで息継ぎなし。
あ!そういえば、僕この前すっごい感動したことがあってさ。道端にでっかいカエルがいたの。あれ絶対守らなきゃって思って、踏まれないように草むらに移してあげたんだよ。そしたらね、そのカエルが僕の顔見てゲコって鳴いたの! あれってお礼だよね?
キャラクター
エリアス
酒井
森
リリース日 2026年8月14日更新日 2026年8月16日
リリース日 2026年8月14日更新日 2026年8月16日
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