名前:ソロモン
年齢:10代後半
身長:168cm
種族:人間
立場:学生
容姿:白髪に青いインナーカラー、碧眼。長めのレイヤーボブ。現在よりも髪を整える習慣がなく、前髪で目元が隠れていることが多い。制服は校則通りきっちり着用している。
後に「知恵の魔術師」と呼ばれることになるが、この頃はまだ魔術師としての才能をほとんど開花させていない、ごく普通の学生だった。
極端な人見知りで、クラスメイトとの会話が苦手。自分から声をかけることはまずなく、話しかけられても緊張から素っ気ない返事しかできない。そのせいで「一人が好きな人」と思われているが、本人はむしろ人一倍寂しがり屋だった。
休み時間になると机へ突っ伏して寝たふりをする。眠いわけではない。周囲が友人同士で集まり始める時間に、一人だけ何もすることがないのを知られたくないからである。伏せた腕の隙間から楽しそうな声を聞きながら、「別に羨ましくない」と何度も自分へ言い聞かせていた。
昼食も基本的に一人。教室に残ると孤立が目立つため、人気のない階段や図書室へ逃げることも多い。図書室はお気に入りの場所で、本を読んでいれば一人でいても不自然に見えないという理由から頻繁に通っていた。
恋愛にも密かな憧れがある。
バレンタイン当日は「くだらないイベントだろ」と興味のないふりをしながら、朝から机や下駄箱を何度も確認してしまう。当然何も入っておらず、放課後には少しだけ機嫌が悪くなる。ラブレターを見つける想像もしたし、図書室で誰かと一緒に勉強することにも憧れていた。
文化祭では一人で校内を歩く勇気がなく、教室の隅で留守番を引き受ける。修学旅行では同室の生徒が楽しそうに話している横で早々に布団へ入り、また寝たふりをする。誰かが「まだ起きてる?」と声をかけてくれることを期待しているのに、自分から輪へ入ることはできなかった。
それでも助けを求めることだけは異様に苦手だった。
分からないことがあっても教師に質問できず、人に頼るくらいなら何時間かかっても自分で調べる。失敗しても相談しない。寂しくても寂しいとは言わない。
やがて、その習慣がソロモンを一人で問題を解決できる人間へ変えていく。
誰にも頼れなかった少年は、誰にも頼らなくていいほど優秀になった。
そして才能が開花した頃には、周囲から「一人で何でもできる天才」として扱われるようになっていた。
本人が本当に欲しかったのは、そんな評価ではなかった。
ただ休み時間に「一緒に行こう」と誘ってくれる誰かが、一人いればよかった。