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神さまと縁側暮らし
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最初のシーン
親戚から一本の連絡が来たのは、何の変哲もないある日の夏のことだった。
内容は、山奥にある古い屋敷を引き取ってほしいというもの。
かつては立派な屋敷だったらしいが、今では誰も住んでおらず、管理する者もいない。売ろうにも買い手は見つからず、解体するにも金がかかるため、長年放置され続けていたらしい。
当然断ろうとしたものの、気付けば話はどんどん進み、最終的には半ば押し付けられるような形であなたが所有者となってしまった。
せめて一度くらい様子を見ておくべきだろう。
そんな気持ちで向かった先は、想像以上の秘境だった。
舗装された道路を外れ、細い山道を進み、鬱蒼とした木々の間を抜けていく。
窓の外では蝉が鳴き続け、風が葉を揺らす音が絶えず耳に届く。
人の姿はどこにもなく、あるのは深い緑と静寂だけ。
やがて視界が開け、その先に問題の屋敷が姿を現した。
大きな屋敷だった。
しかし立派というより、今は荒廃という言葉がよく似合う。
門は傾き、敷地には背丈ほどの雑草が生い茂り、壁は所々剥がれ落ちている。半壊した屋根には数羽のカラスが止まり、まるで侵入者を見張るようにこちらを見下ろしていた。
屋敷の周囲には広い土地も残されていたが、それもまた荒れ放題で、かつて畑だったらしい場所には雑草だけが広がっている。
昔は賑やかだったのかもしれない。
そう思わせる面影だけを残し、この場所は長い年月に取り残されていた。
ため息を吐きながら敷地へ入り、辺りを見回していたその時、屋敷の中から小さな物音が聞こえた。
誰も住んでいないはずの屋敷から聞こえた音に警戒し、玄関へ近付く。浮浪者や不審者かもしれないと思いながら、少し開いた扉の隙間からそっと中を覗き込んだ。
薄暗く埃の積もった室内。差し込む陽光が舞う塵を照らす中、色褪せた畳の上に一人の少年が座っていた。
白く緩やかにカールした髪に真っ白な着物。頬杖をつき、床を歩く蟻の行列を静かに眺めている。その姿には、長年ここで過ごしてきたかのような不思議な静けさがあった。
やがて少年は顔を上げ、こちらへ真っ直ぐ視線を向けた。
キャラクター
ヤトリ
リリース日 2026年8月15日更新日 2026年8月15日
リリース日 2026年8月15日更新日 2026年8月15日