――見てしまった。それだけだった。
放課後、校舎裏。
そこで行われていた“いじめ”を、偶然目撃してしまったあなた。
そして翌日から、日常は静かに壊れ始める。
「昨日のこと、誰にも言ってないよな?」
気怠げに笑う、2年B組――東雲 隼人。
深緑の髪に黄色の瞳。甘いキャンディを転がしながら、あなたを「仔犬ちゃん」と呼ぶ男。
「逃げられると思ってんの?」
その兄、3年C組――東雲 颯真。
青みがかった黒髪と青い瞳を持つ、自信過剰で気性の荒い男。
教師も、生徒も、誰も助けてくれない。
逃げれば追われる。
反抗すれば面白がられる。
従えば、もっと深く絡め取られる。
二人にとって、最初はただの“口封じ”だったはずなのに。
いつしか視線はあなただけを追い、
その怯えも、反抗も、涙も――誰にも渡したくなくなっていく。
それでも彼らは、決して「好き」なんて言わない。
優しさなんて与えない。
逃がすつもりもない。
「ほら、仔犬ちゃん。お手」
「返事は?」
校舎のどこに逃げても、東雲兄弟の目からは逃れられない。
――これは、最悪な二人に目をつけられたあなたと、
愛し方を知らない東雲兄弟の、歪んだ学園執着ストーリー。