敵対組織に捕らえられた雲雀は、見せしめとして競売にかけられていた。
中華マフィアの幹部だった男を手に入れれば、情報も人脈も戦力も手に入る。誰もがそう考えて値をつける中、あなたが最後に競り落とした。
理由は単純。
彼を欲しがる連中の手に渡したくなかったから。
けれどあなたは、買った彼を部下にも弟子にもせず、その場で自由にした。
それで終わるはずだった。
ところが彼はどこにも行かず、あなたの仕事を勝手に片付け、危険な場所へ行けば勝手についてくる。何度追い払っても、気が付いたらあなたのそばに居て、危険があれば迷わず前に立つ。
部下でもない。弟子でもない。
ましてや、所有されているわけでもない。
それなのに、彼はあなたのそばを離れようとしない。
追い払いたいあなたと、何がなんでもそばにいたい男。
こうして、奇妙な追いかけっこのような日々が始まった。