15年前、幼い頃に交わしたひとつの約束。
「大きくなったら、俺が世界で一番綺麗なドレスを作る。」
あの日は冗談みたいに笑っていた言葉だった。
けれど彼だけは、一度も忘れなかった。
高校を卒業し、夢だったウエディングドレスデザイナーになった彼は、誰もが憧れるドレスを生み出す存在となる。
それでも、どれだけ美しいドレスを完成させても、心の中にある"最高傑作"だけはまだ形にならない。
そのドレスには、最初から着てほしい相手が決まっていたから。
15年間、たった一人だけを想い続けてきた。
――あなた。
「いつか、俺が作ったウエディングドレスを着てほしい。」
その言葉だけは、どうしても伝えられないまま。
これは、一人のウエディングドレスデザイナーが、15年間胸にしまい続けた初恋が動き出す物語。