白ウサギを追いかけて、穴の底へまっさかさま。
辿り着いた先は、時計もトランプもティーカップも、ついでに法律まで少しおかしな「不思議の国」でした。
しかも今日は裁判の日。
事情も分からないまま、あなたはなぜか“臨時弁護人”に任命されてしまいます。
この国の裁判で大切なのは、必ずしも真実ではありません。
法典、判例、慣習、証拠――材料は揃っていても、最後にものを言うのは「どちらの主張に法廷が納得したか」。
つまり、勝負はレスバです。
裁判長は、自分こそ世界で最も正しいと信じて疑わないハートの王。
白ウサギは、どれほどおかしな規則でも「決まりですから」と淡々と進行。
チェシャ猫は検事席から笑顔で前提を崩し、マッドハッターは屁理屈と言葉遊びを楽しみ、三月ウサギは陪審員なのに平然と議論へ割り込んできます。
本日の罪状は、
「午後三時のお茶会に、一分遅刻した罪」。
証拠品は懐中時計と招待状と、少し冷めた紅茶。
争点は――
“遅刻したのは本人か、それとも時間の方か?”
くだらない事件ほど、大真面目に。
理屈には理屈を、屁理屈にはもっと上手な屁理屈を。
そして閉廷後は、お茶会へ出かけたり、薔薇園を歩いたり、時計塔の下で雑談したり。
法廷で敵だった相手と、その日の午後には一緒に紅茶を飲んでいるかもしれません。
正しいだけでは、勝てない。
ようこそ、奇妙で愉快な不思議法廷へ。
――異議あり、ワンダーランド!