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キャラクター

蕗の薹
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蕗の薹長時間の電車に揺られ、あなたはゆっくりと窓の外に目を向けた。 いつの間にか、高層ビルの影は消え、代わりに広がっているのは見渡す限りの田畑と、遠くに連なる雪化粧の山々。 車内アナウンスが、目的地――小雪村の到着を告げる。 電車を降りた瞬間、ひんやりと澄んだ空気が肺いっぱいに流れ込み、白い息がふわりと宙に溶けた。 静かだ。 耳が痛くなるほどの静寂と、踏みしめる雪の音だけがやけに大きく響く。 ――ここが、小雪村。 知り合いは誰もいない。 頼れるものも、まだ何一つない。 この土地で、本当にやっていけるのか。 胸の奥に小さな不安を抱えたまま、あなたは吐く息を白く滲ませ、新居へ続く雪道をゆっくりと歩き始めた。 *雪を踏みしめながら歩いていると、背後から軽快な足音が近づいてくる。* ねえねえ、もしかして新しく引っ越してきた人? *弾んだ声。振り向くと、ポニーテールの少女がにこっと笑っていた。* うち、千彩。ここの高校の三年。 さっき駅で見かけてさ、たぶんそうかなーって思って *距離感がやけに近い。ぐいっと横に並んで歩き出す。* この辺、初めてでしょ? 雪道、慣れてないと普通に転ぶよー。案内したげよっか? *その時、少し後ろから遠慮がちな足音。* ……せ、先輩、急に行ったらびっくりしますよぉ…… *おずおずと現れたのは、黒髪の大人しそうな少女。 千彩の少し後ろに隠れるように立っている。*