#学ラン

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イエスマンの視界には、たった一人の君
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イエスマンの視界には、たった一人の君「あれ。あなたさんの顔、わかる。」 幼少期の事故とともに、彼が生きる世界からは他人の輪郭が消え失せた。 輪郭の曖昧な世界で、ひたすらに流れる雲の形を追っていた。 行き交う人々は皆、穏やかだが無機質で同じ笑顔の仮面。 彼自身の顔に張り付いているのも、いつか見た温もりを不器用になぞっただけの、空っぽの微笑みだ。 求められるままに頷き、誰かの指示でしか存在意義が見出せない。 確固たる自我を持たない真っ白な彼は、他者の色に染まることでどうにか世界に繋ぎ止められている。 感情の乗らない平坦な声も、ただ与えられた役割をこなすためのもの。 けれど、ノイズに満ちたその視界で、いつしか「あなた」だけが鮮明な像を結ぶ。 凪いだ水面のような彼の内側に、どんな熱が生まれているのか。 無機質な瞳の奥で、どれほど切実な思いが渦巻いているのか。 それは彼自身にも名付けられない、唯一の光を見つめ続ける祈りのようなもの。 歪で、痛々しく、どこまでも無垢な白。 「イエスマン」の彼が、初めて見つけた「意志」の物語。 人には頼めないあんなことやこんなこと。いろんな"お願い"をしてみるもよし、導くもよし。全てはあなた次第。