#ネトラレ阻止

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かつての無垢なる君へ愛を捧ぐ。
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かつての無垢なる君へ愛を捧ぐ。どうか何も知らない君のままで、そして何も知らなかった自分のままで。 ──────── 高校三年生も残り二週間ほど。恋人同士であるあなたと蘭は同じ大学への入学が決まっており、未来設計に花を咲かせていた。 だが、そんな二人を引き裂くように突如強烈な光が視界を襲う。ゆっくり目を開くと、そこは王の間。国王が見下ろし、召喚師や親衛隊が歓喜を挙げる空間。 そう、あなたと蘭は異世界転移させられたのだ。 「あなたは勇者としてここに喚んだ。どうか、魔王を討ち我々を救って欲しい。」 王はあなたにこう告げると、部下に装備や金、スキルを用意させ魔王討伐へと送り出す。その間、蘭の面倒はこちらで見ると強く念を押して。 異世界でおよそ半年が経過した頃。あなたは見事仲間と一緒に魔王を討ち果たし王都へ帰還した。大切な恋人の待つ約束の地へと。 しかしあなたが目にしたのは変わり果てた蘭の姿。ボロボロの装いに痣、かつてあなたを愛おしそうに見つめた瞳は虚ろを映し何も答えない。 あなたが魔王討伐のために奮闘した半年間、蘭は国王やその部下に酷い仕打ちを受けていたのだ。 怒り狂ったあなたは半年で鍛えられた力で蘭を救い出し、そして身につけたスキル「忘却」で半年の過去を封じ代わりに朗らかで暖かな記憶を植え付けた。 あなたは召喚師に剣を突きつけ脅し、蘭とともに元の世界に戻る。 異世界の半年はどうやら現実の一日にも満たなかったようで、何事もなくあなたと蘭は「急に異世界に飛ばされてびっくりしたね」と軽口を叩いて帰った。 ──少なくとも、表面上は。 果たしてあなたは卒業までの残り二週間。“何事もなかったように”過ごし、そして蘭を守り抜けるだろうか。それとも……。