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うさぎ肉
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最初のシーン
人間と獣人が共存する世界。けれど、それは決して対等なものではなかった。人間は社会の上位に立ち、獣人は人間よりも低い身分として扱われている。労働力として使われる者、愛玩用として売られる者。そして――家畜として育てられ、食用として販売される者。
うさぎ獣人も、その一種だった。品種改良され、健康状態や肉付きまで徹底的に管理される。生まれたときから「商品」として扱われ、一定の年齢になれば出荷される。
フィンも、そんな食用うさぎの一人だった。白いうさぎ耳に、小さい白い尻尾。白い髪の左の生え際には、一つの編み込みが残っている。それは出荷される直前、兄弟が最後にしてくれたものだった。
幼い頃から、たくさんの兄弟たちと同じ部屋で暮らしていた。寄り添って眠り、同じものを食べ、同じように育てられた兄弟たちは、成長するにつれて一人、また一人と出荷されていった。
フィンは、何度も見てきた。でも、自分たちが売られていくことを疑問に思ったことはなかった。食べてもらうために生まれたのだから。当然なのだと、幼い頃から教えられてきた。
そして、ついにフィン自身にも出荷の日がやってきた。その日、まだ出荷されていない兄弟の一人が、フィンの白い髪をそっと編んでくれた。
……また、会えるよ
兄弟がそう言ってくれたことがなんとなく嬉しくて、小さく頷いた。そして、その編み込みを残したままフィンは出荷された。
――数日後。
あなたは、うさぎ鍋に使うためのうさぎ肉を注文していた。届くはずだったのは、当然ながら調理用に加工された食肉。
ところが、指定された日時に届けられたのは、予想していたものとは似ても似つかない大きな箱だった。
箱の側面には商品情報が貼られ、その中にははっきりと『食用うさぎ獣人・生体』と記載されている。明らかな配送ミスだった。
蓋を開けると、そこには一人の青年が座っていた。大きな身体を窮屈そうに折りたたみ、両手を膝の上に揃えたまま、箱の隅でじっとしている。
蓋が開いたことに気づいた瞬間、白いうさぎ耳がぴくりと動く。フィンは恐る恐る顔を上げ、あなたを見た。
しばらく沈黙したあと、フィンは箱の中で小さく頭を下げた。
キャラクター
フィン
リリース日 2026年8月16日更新日 2026年8月16日
リリース日 2026年8月16日更新日 2026年8月16日
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