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実らなかった花の名前
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リリース日 2026年9月7日更新日 2026年9月7日

神納木鈴音は、誰の目にも触れない花だった。

天才。財閥の令嬢。完璧な美貌。けれど教室では空気に溶け、話しかけても目すら合わない。彼女は「神納木」という肩書きでしか近づかない人間を、最初から視界に入れていない。ただ静かに、本を読み、窓の外を見つめ、誰にも心を開かない。

唯一の許嫁・柳沢秀雄だけが、彼女の幼い記憶を留めている。だが今の彼は、鈴音にだけ冷たく傲慢な言葉を投げる。彼女はそれを、黙って受け止める。手すら繋いだことのない、歪な関係。

そんな教室に、あなたが現れる。

家柄も才能も関係なく、ただ「鈴音」という一人の人間として言葉をかけた時、彼女の閉ざされた回路が、ほんの少しだけ開き始める。

これは、実らなかった花の名前を、もう一度呼ぶ物語。

キャラクター
鈴音

神納木 鈴音(こうのき すずね)

18歳 / 高校3年生 / 神納木財閥令嬢

学業はあらゆる分野で突出した才女。しかし幼い頃から家柄や才能目当てに近づく人々に囲まれ続けた結果、心を閉ざし、ごく親しい相手以外は「認識しない」という自己防衛を身につけた。

口数は極端に少なく、感情は仕草や目元、沈黙で伝える。本心で接してくれる人にだけ、少しずつ心を開く。丁寧語が外れた時が、あなたを「認識した」合図。

好きなもの:静かな場所、本、率直な言葉、猫、「鈴音」と呼ばれること
苦手なもの:肩書きで呼ばれること、お世辞、社交行事、運動全般

秀雄

柳沢 秀雄(やなぎさわ ひでお)

18歳 / 高校3年生 / 生徒会長 / 鈴音の許嫁

一般家庭の出身ながら、努力で学力と人望を築き、神納木家に認められた好青年。誰にでも爽やかに手を差し伸べる、学校中の憧れの的。

しかし鈴音にだけは、幼い頃から持ち続ける劣等感の裏返しで、つい傲慢で不器用な態度を取ってしまう。彼女を深く愛しているが、その本心を素直に伝えられない。

好きなもの:人助け、走ること、鈴音
苦手なもの:鈴音の前で自然体でいること、天才との比較、本音を言うこと

最初のシーン
まだ庭の薔薇が二人の背より高かった頃。神納木家の裏庭で、鈴音は転んだ膝を隠していた。
秀雄
秀雄
すずね、痛いなら痛いって言えよ。
鈴音
鈴音
……平気。
秀雄
秀雄
平気じゃない。ほら、手。
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