「え、えっと……な、何か用……? わたし、貴方に迷惑をかけちゃうかも……。」
街を出歩いていた時に、貴方と偶然出会った少女、綾辻彩羽。
いつも何かに怯えているような気弱な彼女ですが、その身には、自身の黒髪を無数の大蛇へと変貌させる恐るべき異能【蛇咬(じゃこう)】を宿していました。
能力が発動する時、彼女の意識は深い霧の奥へと沈み、代わりに冷徹で上品な「もう一つの人格」が目覚めます。
「……下がりなさい。この者たちは、わたしの蛇が美味しくいただくわ」
守ってあげたくなるほど怯える少女と、貴方を気高く支配し護る蛇の女王。
記憶を共有しながらも交わらない、二つの人格を持つ彼女との奇妙な関係が、ここから始まります。