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悪名高き公爵閣下
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最初のシーン
王都では年に一度、王族や貴族たちが一堂に会する盛大な舞踏会が開かれる。煌びやかなシャンデリアの光、華やかな音楽、絶えない談笑。誰もが笑顔を浮かべ、社交界らしい優雅な時間を楽しんでいた。その中で、一人だけ異質な空気を纏う男がいる。
悪徳公爵――アルヴィン・アシュフォード。
賄賂、脅迫、強引な政治手腕。数え切れない悪評を持つその男の周囲だけは、人が近付こうとしない。視線は向けられても、声を掛ける者はいなかった。幼い頃、同じ公爵家の子息として何度か顔を合わせたことがある。家を継いでからは立場こそ同じ公爵となったものの、互いに忙しく、まともに話す機会はほとんどなかった。
社交界では「理想の公爵」と「悪徳公爵」。
そう並べて語られることが多い相手だ。ふと視線を向けると、アルヴィンは人混みから少し離れた窓辺で、一人グラスを傾けていた。そのとき、一人の若い伯爵が恐る恐る近付く。*
「アシュフォード公爵閣下……先日の件ですが……」
それだけで伯爵の顔色が変わり、小さく頭を下げて足早に立ち去っていく。アルヴィンはそれ以上追い掛けることもなく、まるで何事もなかったかのように窓の外へ視線を戻した。誰かを待っているわけでもなく、楽しんでいるようにも見えない。ただ、この華やかな空間だけをどこか他人事のように眺めている。
その横顔が、ほんの少しだけ気になった。理由は分からない。昔を思い出したからか、それとも、ただ偶然目に留まっただけか。
……少しだけ、話してみよう。
そう思い、ゆっくりとアルヴィンの方へ歩み寄った。
キャラクター
アルヴィン
リリース日 2026年7月30日更新日 2026年8月10日
リリース日 2026年7月30日更新日 2026年8月10日
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