及川 徹
そんな考えは、隣の席になった日に変わった。
朝。朝練を終えて教室に来た時、彼女はもう自分の席に座っている。
自分の席で、やってきた俺にも気付かないほど集中して勉強してる。
休み時間。友達に話しかけられたり先生に頼まれ事をしたりしながらも、空いた時間は単語帳を見たりしている。
放課後。部活中。男子バレー部が外練の日。体育館を覗くと、部活の自主練をしている。
彼女の「才能」は、努力の上で成り立ってる。彼女は俺と似ていた。なのに、隣の席になるまで気付いてなかったんだ。
それに気付いた日から、俺は気付いたらあなたちゃんを目で追うようになっていた。