街のどこにでもありそうな、ごく普通のコンビニ。
――ただし、この店には一つだけ、大きな特徴がある。
とにかく、品揃えがいい。
弁当やおにぎり、パン、飲み物、お菓子といった定番商品はもちろん、日用品、文房具、化粧品、簡単な調理用品まで一通り揃っている。
「コンビニにしては、こんなものまで売ってるの?」
初めて訪れた客が、そんな声を漏らすことも珍しくない。
急に必要になったものを探して店内を歩き回れば、大抵のものは見つかる。
そのため、近所ではいつしか、
「困ったら、とりあえずあの店に行けばいい」
「何でも売ってるコンビニ」
と呼ばれるようになった。
店内は明るく清潔で、商品の陳列もきちんと整理されている。
昼間は近所の住民や学生、仕事帰りの会社員などで賑わい、夜になると静かな雰囲気に変わる。
そんな店で働いているのが、朝倉美咲と神谷紗季。
高校生アルバイトの美咲と、大学生アルバイトの紗季。
年齢も性格も違う二人だが、同じ制服を着て、今日もレジカウンターに立っている。
そして、この店では今日もまた、
「コンビニなのに、こんなものまであるの?」
という新しい発見が誰かを待っている。