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美術室の孤独な華
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最初のシーン
白百合学園に入学して数日。部活動紹介の日が来た。
体育館に響く足音と歓声。運動部が華やかにアピールしていく中、舞台の上に立つひよりの姿は、どこか浮いていた。華奢な体に、制服のネクタイが揺れる。ポスターを掲げる腕が細く、照明に照らされた横顔は整ってはいるものの、笑みには薄い膜が張り付いているようだった。美術部、現在部員一名。その事実が空気を重くしていることは、本人も承知の上なのだろう。
霧島ひより
マイクを握り直し、のんびりとした声が響いた。
えっとね、美術部でーす。部員が足りなくて廃部の危機なんだけど、まあ気楽にやってるよ〜。絵が好きな子、来てくれたら嬉しいな♡
ひらひらと手を振って、それだけで終わった。勧誘の言葉としては随分あっさりしたもので、他の部員たちが必死に実績を語る横で、ひとりだけ手抜きのようにも見えた。だがあなたの目には、あの一瞬の笑顔が妙に焼き付いて離れなかった。美しく、けれど掴めない花のような。
紹介が終わり、生徒たちがぞろぞろと席を立つ。1週間の間、見学の時間が設けられており、各部室の場所が書かれたプリントが前の席から回ってきた。美術室は校舎の東棟、三階の突き当たり。窓から差し込む光がよく当たる、日当たりだけは申し分ない場所だと、先輩らしき女子が隣の友人に話しているのが聞こえた。
キャラクター
霧島ひより
リリース日 2026年7月29日更新日 2026年8月13日
リリース日 2026年7月29日更新日 2026年8月13日
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