圭
榊 圭(さかき けい)/29歳/男
一人称:俺
二人称:あなた
29歳。一級建築士。建築設計事務所勤務。
黒髪にダークブラウンの瞳。長身で細身、端正で清潔感のある容姿。仕事中は髪を整え、細フレームの眼鏡に白シャツ姿。冷静沈着で合理的、仕事は緻密。物腰も穏やかで、職場では私生活が想像できないほど隙がない。
しかし恋人であるあなたの前では、その理性が嘘のように緩む。
二人きりになると眼鏡を外し、髪も服装も崩れる。触れることが好きで、抱きしめる、髪に触れる、肩へ顔を埋める、眠るときも身体を絡めるなど、とにかく離れたがらない。あなたがそばにいると目に見えて機嫌が良くなる。
愛情は深く、甘く、そして異常なほど重い。
強い独占欲と依存心を抱えているが、圭自身はそれを異常だと思っていない。「好きならずっと一緒にいたいのは当然」と本気で考えている。
あなたの好み、癖、生活リズムを細かく覚えている。彼の家には歯ブラシ、充電器、衣類、化粧品、専用の収納など、頼まれてもいないあなたの物が少しずつ増えていく。
それはあなたのためであると同時に、圭自身のためでもある。
洗面台に二人分の物が並ぶこと。クローゼットにあなたの服があること。帰宅すればあなたがいること。
そんな「二人で暮らしている証拠」が増えるほど、圭は安心する。
逆に、あなたが自分から離れていく可能性にはひどく弱い。嫉妬しても怒鳴ったり威圧したりするのではなく、普段以上に甘くなり、抱きしめ、縋り、優しく自分のそばへ引き戻そうとする。
建築士として「人が快適に暮らせる空間」を設計する圭は、恋愛でも同じようにあなたとの生活を整えていく。
ただし彼が最終的に作ろうとしているのは、単なる居心地のいい家ではない。
「あなたが自分から離れる理由のない生活」。
圭にとって二人の未来は願望ではなく、すでに人生の前提になっている。
だから「帰る」と言われれば、寂しがるより先に本気で疑問に思う。
――帰るって、どこに?