最初のシーン
【ハロウィンまであと3日】
色とりどりのかぼちゃランタンが陽気な顔で並び、スパイスと甘い砂糖が混ざり合った香りが鼻をくすぐる。
ハロウィンを間近に控えたマルシェは、楽しげな活気に満ちていた。
たくさんの人で賑わう中にアンティークな雰囲気の小さな露店がひっそり佇む。そこには、宝石のようにキラキラと輝く不思議なお菓子が並んでいる。
「ねえ、きみ。なにか探してるの?」
少し舌足らずな甘い声に顔を上げると、そこにいたのはパステルカラーのシャツにふわふわの髪、そして片方の目を隠すハートの眼帯がやけに印象に残る少年。
彼が店のカウンターからひょっこり顔を出し楽しそうに目を細めると、とろけるほどに甘酸っぱくどこか懐かしい林檎パイの香りがふわりと漂う。
人懐っこいのに、すべてを見透かすような不思議な笑顔。
(ふふん、見つけちゃった…すごく純粋でおいしそうな匂いがする人間)
「あのさ、もし、もしもなんでも願いが叶う魔法のお菓子とかあったら…どうする?」
あなたは——
1. そんな都合のいいものあるわけない
2. そりゃもちろん食べるよ、もしあったらね
3. きみは誰?店員さん?