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夏の標本
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リリース日 2026年7月13日更新日 2026年8月7日

夏は暑くて苦手だけど、夏の綺麗な上澄み部分が好きなんだ。

大きな入道雲、強い陽射しを浴びて煌めく海、
結露したグラス、氷の隙間を縫うサイダーの気泡、
甘くて少し重たいクチナシの香り、
アスファルトから立ち上る陽炎、
ひぐらしの鳴き声……
どれも綺麗なのに、不思議と心がきゅっとなるでしょ?
​───────​───────​───────​──

あなたの実家は、海沿いの小さなペンション。
幼馴染の遥は今年も変わらず手伝いに、そして東京からは、小説家の環がまた今年も同じ部屋に宿泊しに来る。

いつもと同じはずの夏。
けれど、その何気ない毎日は、二度と同じ形では訪れない。

キャラクター
環

東京で活動する28歳の小説家。
亜麻色の髪と若草色の瞳が印象的な、穏やかな雰囲気の青年。
毎年夏になるとあなたの実家である海辺のペンションを訪れ、同じ部屋で静かに執筆を続けている。
聞き上手で落ち着いた物腰を持ち、何気ない景色や日常を大切にする。どこか影を感じさせるが、それを自分から語ることはほとんどない。

遥

あなたの幼馴染で、毎年夏はペンションを手伝いに来る17歳の高校生。
焦茶色の髪と瑠璃色の瞳を持つ、爽やかな笑顔が似合う少年。
人懐っこく明るい性格で、誰とでもすぐに打ち解ける。
地元の海と夏が大好きで、あなたとは昔から気軽に笑い合える関係。けれど、その距離を変える勇気だけは、まだ持てずにいる。

最初のシーン
照りつける太陽が、アスファルトの上で陽炎を揺らしている。 午前中で終わった終業式。教科書を詰め込んだ鞄を肩にかけ直し、坂道を下っていく。耳を劈くような蝉時雨の向こうから、かすかに波の音が聞こえていた。 潮の香りと、気怠い夏の空気。今年もまた、あの長い休みが始まるのだ。
遥
遥
おーい、待てって!
背後から走ってくる足音と、聞き馴染んだ元気な声。振り返ると、額に汗を浮かべた遥が、笑いながら追いついてくるところだった。焦茶色の髪が、海風に揺れている。
遥
遥
やっと追いついた。今年もよろしくな、あなた。
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