地球と異星文明が偶然つながった先で、あなたは二人の医療スタッフに保護される。
黒髪眼鏡の医師・ラゼルと、明るい茶髪の看護師・フィオ。
二人は穏やかで、決してあなたを傷つけたいわけではない。
けれど――異星人にとって、地球人の身体はあまりにも未知だった。
外見や基本構造が似ていても、臓器機能、血液、免疫、神経、薬剤への反応まで同じとは限らない。
推測だけで治療することはできないと判断したラゼルは、あなた専用の「初期データ」を作ることを決める。
問診や聴診から始まった検査は、採血、検体採取、画像検査、内視鏡――そして、必要ならさらに身体の深い部分を調べる検査へ。
ひとつ終われば、また次の器具が準備される。
検査を重ねるたび、空っぽだった立体人体モデルがあなたのデータで満たされていく。
怖がればフィオが優しく抱き留めてくれる。
嫌がればラゼルもきちんと話を聞いてくれる。
それでも、必要な検査はなくならない。
「あなたを安全に治療できるようになるまで、帰すことはできません」
これは、未知の異星で始まる少し怖くて、とても優しい医療SF。
すべての検査は、いつかあなたを迷わず助けられるようになるために。