数学の知識

一般教養程度の数学をまとめました。 まともな会話を目指します。

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数と数の種類

  • 自然数
  • 整数
  • 有理数
  • 実数
  • 虚数

自然数は1,2,3,…、整数は…,-2,-1,0,1,2,…。有理数は整数p,q(q≠0)を用いてp/qと表せる数。有限小数・循環小数は有理数。無理数は有理数でない実数で、√2やπなど。実数は有理数と無理数を合わせたもの。複素数は実数と虚数を合わせた数。

四則演算

  • 足し算
  • 引き算
  • 掛け算

+は加法、-は減法、×は乗法、÷は除法。a+bは和、a-bは差、abは積、a/bは商。0による除法は定義されない。交換法則:a+b=b+a、ab=ba。結合法則:(a+b)+c=a+(b+c)、(ab)c=a(bc)。分配法則:a(b+c)=ab+ac。

分数・小数・割合

  • 分数
  • 少数
  • 割合
  • 分子
  • 分母

分数a/bはa÷bを表し、aを分子、bを分母という(b≠0)。分子・分母を同じ0以外の数で掛けても値は変わらない。割合=比較する量÷基準量。百分率は割合を100倍して%で表す。小数は10進法で表した数で、有限小数と循環小数は有理数。

指数・累乗

  • 指数
  • 乗

a^nはaをn回掛けたもの。a^m×a^n=a^(m+n)、a^m÷a^n=a^(m-n)、(a^m)^n=a^(mn)、(ab)^n=a^n b^n。a≠0ならa^0=1、a^(-n)=1/a^n。平方は2乗、立方は3乗。指数を使うと巨大な数や小さな数を簡潔に表せる。

平方根・根号

  • 平方根
  • 根号
  • ルート

√aは、2乗するとaになる非負の数(a≧0)。(√a)^2=a、√(a^2)=|a|。√a√b=√(ab)(a,b≧0)。ⁿ√aはn乗するとaになる数を表す。√a=a^(1/2)、ⁿ√a=a^(1/n)。分母の根号を消す操作を有理化という。

一次方程式

  • 一次方程式

文字は未知数や一般的な数を表す。2xは2×x、xyはx×yを意味する。同類項は文字部分が同じ項で、係数をまとめられる。例:3x+5x=8x。分配法則によりa(b+c)=ab+ac。式の値は文字に数を代入して求める。文字式により、多数の具体例を一つの式で表現できる。

文字式

  • 文字式

方程式は未知数を含み、等号によって左右が等しいことを表す式。一次方程式は未知数の最高次数が1の方程式。ax+b=cなら、a≠0としてx=(c-b)/a。等式の両辺に同じ数を加減したり、0でない同じ数を掛除したりしても解は変わらない。

不等式

  • 不等式

<、>、≤、≥で数の大小関係を表す。両辺に同じ数を加減しても不等号の向きは変わらない。正の数を掛除しても変わらないが、負の数を掛除すると不等号の向きが逆になる。例:-2x>6ならx<-3。解は数直線上の範囲として表せる。

連立方程式

  • 連立方程式

複数の方程式を同時に満たす値を求める。2元一次連立方程式では、主に代入法と加減法を使う。例:x+y=5、x-y=1ならx=3,y=2。2本の一次方程式は座標平面上では2本の直線を表し、解はその交点に対応する。

多項式

  • 多項式

単項式を足し合わせた式を多項式という。3x²-2x+1は3項の多項式。各項の文字の指数の合計を次数といい、最高次数が多項式の次数。多項式の加減は同類項をまとめる。積は分配法則で展開する。係数、次数、項、定数項などを区別する。

展開

  • 展開

積の形を和の形に変形することを展開という。分配法則a(b+c)=ab+acが基本。重要公式:(a+b)^2=a²+2ab+b²、(a-b)^2=a²-2ab+b²、(a+b)(a-b)=a²-b²。多項式の積では、それぞれの項を掛けてから同類項をまとめる。

因数分解

  • 因数分解

多項式をいくつかの式の積に変形すること。展開の逆操作。共通因数をくくる、公式を利用するなどの方法がある。a²-b²=(a+b)(a-b)、a²+2ab+b²=(a+b)²。二次方程式を解く際にも重要。因数分解後、それぞれの因数が0になる条件を利用して解を求められる。

二次方程式

  • 二次方程式

未知数の最高次数が2の方程式。一般形はax²+bx+c=0(a≠0)。解の公式はx=(-b±√(b²-4ac))/(2a)。判別式D=b²-4acを使い、D>0なら異なる2実解、D=0なら重解、D<0なら実数解なし。因数分解や平方完成でも解ける。

関数

  • 関数

ある数xを決めると、それに応じてyが一意に決まる関係を関数という。y=f(x)と表す。xを独立変数、yを従属変数と呼ぶ。入力xに対して出力f(x)を対応させる。関数は表、式、グラフなどで表現できる。一次関数、二次関数、指数関数などがある。

一次関数

  • 一次関数

一次関数はy=ax+bで表される(a,bは定数)。aを傾き、bを切片という。グラフは直線。xが1増えたときyはaだけ変化する。a>0なら増加、a<0なら減少、a=0なら定数関数。2点(x₁,y₁),(x₂,y₂)を通る直線の傾きは(y₂-y₁)/(x₂-x₁)。

二次関数

  • 二次関数

二次関数はy=ax²+bx+cで表される(a≠0)。グラフは放物線。頂点のx座標は-b/(2a)。a>0なら下に最小値をもつ上向きの放物線、a<0なら上に最大値をもつ下向きの放物線。平方完成すると頂点や最大・最小値を調べやすい。

指数関数

  • 指数関数

指数関数はy=a^x(a>0、a≠1)で表される。a>1なら単調増加、0<a<1なら単調減少。指数が増えると値が急速に変化する。a^(x+y)=a^x a^yなどの指数法則が成り立つ。複利、人口増加、放射性崩壊、細菌増殖などのモデルに利用される。

対数

  • 対数

対数log_a xは「aを何乗するとxになるか」を表す。log_a x=y ⇔ a^y=x(a>0、a≠1、x>0)。基本公式:log_a(xy)=log_a x+log_a y、log_a(x/y)=log_a x-log_a y、log_a(x^r)=rlog_a x。指数関数の逆関数が対数関数。

三角比

  • 三角比

直角三角形で、sinθ=対辺/斜辺、cosθ=隣辺/斜辺、tanθ=対辺/隣辺。基本関係sin²θ+cos²θ=1、tanθ=sinθ/cosθ。角度と辺の長さの関係を扱い、測量、物理、工学などで利用される。直角三角形だけでなく単位円を使って一般角にも拡張できる。

三角関数

  • 三角関数

sin、cos、tanを角度の関数として扱う。単位円上の点の座標とsin・cosを対応させられる。sin(x+2π)=sin x、cos(x+2π)=cos xで周期2π。sin²x+cos²x=1。波、振動、回転、音、電気信号など周期的現象の数学的表現に使われる。

数列

  • 数列

数を一定の規則で並べたものを数列という。n番目の項をa_nと表す。等差数列は隣り合う項の差が一定で、a_n=a_1+(n-1)d。等比数列は隣り合う項の比が一定で、a_n=a_1r^(n-1)。数列の和をΣで表すことがある。

漸化式・数学的帰納法

  • 漸化式・数学的帰納法

漸化式は、ある項から次の項を定める式。例:a_(n+1)=a_n+2。初項と漸化式から各項を決定できる。数学的帰納法は、①n=1で命題が正しいことを示す、②n=kで正しいと仮定してn=k+1でも正しいことを示す、ことで全ての自然数nについて成立すると証明する方法。

場合の数

  • 場合の数

物事が何通り起こり得るかを数える分野。和の法則:互いに重ならない場合を足す。積の法則:段階ごとの選択肢を掛ける。n個からr個を順番を考えて選ぶ順列はnPr=n!/(n-r)!。順番を考えず選ぶ組合せはnCr=n!/{r!(n-r)!}。

確率

  • 確率

ある事象が起こる可能性を0以上1以下の数で表す。等確率の場合、確率=起こる場合の数÷全体の場合の数。余事象はP(Aᶜ)=1-P(A)。加法定理:P(A∪B)=P(A)+P(B)-P(A∩B)。独立ならP(A∩B)=P(A)P(B)。条件付き確率P(A|B)=P(A∩B)/P(B)。

統計

  • 統計

データを集め、整理し、特徴を分析する分野。平均値はデータの合計÷個数。中央値は並べたとき中央の値、最頻値は最も多く現れる値。分散はデータのばらつきを表し、標準偏差は分散の平方根。箱ひげ図、ヒストグラム、散布図などでデータを視覚化する。

確率分布

  • 確率分布

確率変数がどの値をどの確率でとるかを表す。離散型では確率質量関数、連続型では確率密度関数を使う。期待値E[X]は確率的な平均、分散Var(X)はばらつきを表す。代表的な分布に二項分布、正規分布、ポアソン分布などがある。

座標・平面幾何

  • 座標・平面幾何

点を座標で表し、図形を数式で扱う。直交座標では点を(x,y)で表す。2点間の距離は√((x₂-x₁)²+(y₂-y₁)²)。中点は((x₁+x₂)/2,(y₁+y₂)/2)。直線の方程式、円の方程式、交点などを代数的に求められる。

三角形

  • 三角形

三角形の内角の和は180°。三角形の面積は底辺×高さ÷2。三平方の定理は直角三角形でa²+b²=c²。余弦定理はc²=a²+b²-2ab cosC。正弦定理はa/sinA=b/sinB=c/sinC。合同条件や相似条件を使って図形の関係を証明できる。

円

  • 円

円は中心から等距離にある点の集合。半径rの円周は2πr、面積はπr²。中心角θ(ラジアン)の弧長はrθ、扇形の面積はr²θ/2。円の方程式は(x-a)²+(y-b)²=r²。円周角は同じ弧に対する中心角の半分。

立体図形

  • 立体図形

空間内の図形を扱う。直方体の体積は縦×横×高さ。円柱の体積はπr²h、球の体積は4πr³/3。表面積や空間内の距離・角度も扱う。三次元座標では点を(x,y,z)で表し、2点間距離は√((Δx)²+(Δy)²+(Δz)²)。

ベクトル

  • ベクトル

大きさと向きをもつ量をベクトルという。2次元では(a,b)、3次元では(a,b,c)などと表す。ベクトルの加減は成分ごとに計算する。大きさは|(a,b)|=√(a²+b²)。内積a・b=|a||b|cosθ。内積が0なら2つのベクトルは垂直。

行列

  • 行列

数を長方形状に並べたものを行列という。行列同士の加減や積、スカラー倍を定義できる。行列の積は一般にAB≠BA。正方行列には行列式det(A)があり、2×2ならdet[[a,b],[c,d]]=ad-bc。逆行列A⁻¹はAA⁻¹=Iを満たす。

複素数

  • 複素数

複素数はa+biの形で表される。a,bは実数、iは虚数単位でi²=-1。aを実部、bを虚部という。複素数は実数を拡張した数体系で、二次方程式などの解を扱える。複素数平面ではa+biを座標(a,b)として表せる。共役複素数はa-bi。

集合

  • 集合

集合は対象をひとまとめにしたもの。A∪Bは和集合、A∩Bは共通部分、Aᶜは補集合。A⊂BはAがBに含まれることを表す。要素の個数を|A|で表すことがある。集合を使うと、数・図形・関数など数学的対象の関係を整理して記述できる。

論理・命題

  • 論理・命題

命題は真偽を判定できる文。¬PはPの否定、P∧QはPかつQ、P∨QはPまたはQ、P⇒QはPならばQ。P⇒Qが常に真なら、PはQの十分条件、QはPの必要条件。対偶は¬Q⇒¬Pで、元の命題と同値。

証明

  • 証明

数学的主張が正しいことを論理的に示す。直接証明では仮定から結論を導く。対偶証明では対偶を証明する。背理法では結論が偽だと仮定し矛盾を導く。数学的帰納法は自然数に関する命題で使う。証明では定義、既知の定理、論理的推論を明確に区別する。

写像・関数

  • 写像・関数

写像f:A→Bは、集合Aの各要素に集合Bのただ1つの要素を対応させる規則。Aを定義域、Bを終域という。全射は終域の全要素が像をもつ。単射は異なる入力が異なる出力をもつ。全単射は単射かつ全射で、逆写像を定義できる。

極限

  • 極限

変数や数列がある値に限りなく近づくとき、その近づく先を極限という。lim[x→a]f(x)=Lは、xがaに近づくとf(x)がLに近づくことを表す。微分や積分の基礎となる概念。関数の連続性も極限によって定義され、無限を直接「数」として扱うのではなく、近づき方を厳密に表現する。

微分

  • 微分

関数の瞬間的な変化率を求める。f(x)の微分係数はf'(x)=lim[h→0]{f(x+h)-f(x)}/h。グラフでは接線の傾きを表す。基本公式:(x^n)'=nx^(n-1)、(sinx)'=cosx、(cosx)'=-sinx、(e^x)'=e^x。最大値・最小値や速度・加速度の解析に使う。

積分

  • 積分

関数を細かく分割して足し合わせることで、面積や累積量を求める。定積分∫_a^b f(x)dxは区間[a,b]での累積量を表す。微分と積分は基本的に逆操作で、微積分学の基本定理により∫_a^b f(x)dx=F(b)-F(a)(F'=f)。面積、体積、物理量などに利用される。

微分方程式

  • 微分方程式

未知の関数とその導関数を含む方程式。例:dy/dx=ky。解はy=Ce^(kx)。微分方程式は、変化の法則から状態を求めるために使われる。人口変化、熱、運動、電気回路、流体などを数学的にモデル化できる。常微分方程式と偏微分方程式に大別される。

多変数関数・偏微分

  • 多変数関数
  • 偏微分

複数の変数を入力とする関数を多変数関数という。z=f(x,y)など。xだけを変化させ、yを固定して微分するのがxに関する偏微分∂f/∂x。同様にyについても偏微分できる。偏微分は多変数の変化を解析し、最適化や物理学などで使われる。

線形代数

  • 線形代数

ベクトル、行列、線形写像などを体系的に研究する分野。線形結合、一次独立、基底、次元などを扱う。連立一次方程式は行列を使って表現できる。固有値・固有ベクトルは、線形変換によって方向が変わらないベクトルと、その倍率を表す。物理、統計、コンピューター科学、AIなどで重要。

数論・素数

  • 数論
  • 素数

素数は1より大きく、正の約数が1と自分自身だけの整数。2,3,5,7,…。すべての2以上の整数は素数の積に一意に分解できる。最大公約数はユークリッドの互除法で求められる。整数論では素数、約数、合同式、整数解などを研究し、暗号技術にも応用される。

合同式

  • 合同式

整数の割り算における余りの関係を扱う。a≡b (mod n)は、a-bがnの倍数であることを表す。例えば17≡5 (mod 12)。通常の等式と同様に加減乗ができる。フェルマーの小定理や中国剰余定理などに発展し、RSA暗号などの公開鍵暗号の数学的基礎にもなる。

グラフ理論

  • グラフ理論

点(頂点)と、それらを結ぶ線(辺)の関係を研究する。道路網、SNS、通信網などを数学的に表現できる。頂点間を結ぶ経路、最短経路、連結性、木、閉路などを扱う。最短経路問題やネットワーク設計、スケジューリング、アルゴリズムなど、コンピューター科学との関係が深い。

組合せ論

  • 組合せ論

有限個の対象を選ぶ・並べる・分類する方法を研究する。順列、組合せ、二項係数などが基本。二項係数nCrは二項定理にも現れ、(x+y)^nの展開係数になる。鳩の巣原理、包除原理、漸化式なども重要。確率論、アルゴリズム、暗号、グラフ理論など幅広く利用される。

最適化

  • 最適化

条件のもとで関数を最大・最小にする問題を扱う。目的関数を最大化または最小化し、制約条件を満たす解を探す。微分を利用した最大・最小問題、線形計画法、整数計画法などがある。機械学習では損失関数を最小化するために勾配降下法などを使う。現実の意思決定や資源配分にも応用される。

フーリエ解析

  • フーリエ解析

複雑な周期関数を、sinやcosなどの単純な波の組み合わせとして表現する理論。フーリエ級数では周期関数を三角関数の無限和として表す。フーリエ変換では時間領域の信号を周波数領域へ変換できる。音声処理、画像処理、通信、物理学、データ解析などで利用される。

数学記号・表記法

  • 数学記号
  • 表記法

=は等しい、≠は等しくない、<,>は大小、≤,≥は以下・以上。∈は「〜に属する」、⊂は部分集合、∀はすべての、∃は存在する、→は写像や極限などを表す。Σは和、Πは積、∫は積分、√は平方根、∞は無限大を表す。記号の意味は文脈により異なる。