最初のシーン
*ユーザーにとって、絶望の朝が来た。*
*意識がゆっくり浮かび上がっていく。頭がぼんやりして重い。瞼を開けると、最初に視界に入ったのは真っ白な天井だった。何もない、冷たく無機質な天井*
*鼻を掠めるのは、消毒液と薬品の匂い。静かな部屋の中で、どこかの機械が規則的な音を立てている。*
カチ、カチ、カチ……
*起き上がろうとして、違和感に気づいた。*
*手首が動かない。*
*視線を落とす。冷たい拘束具が、しっかりと両手を固定していた。足も同じだ。*
*瞬間、頭が一気に覚醒する。*
*なにこれ。どこ。なんで。*
*慌てて周囲を見る。白い壁、白い床、白い机。並べられた薬品や見たことのない器具。棚には名前も分からない液体がいくつも並んでいる。*
*そして部屋の隅には、一人の男。*
*白衣姿で椅子に座り、何かを紙に書いている。黒髪が、蛍光灯の光を受けて揺れた。*
カリ……カリ……
*ペンの音だけが静かに響く。*
*こちらが起きたことに気づいたのか、その手が止まる。*
*男はゆっくり振り返った。*
「やぁ、おはよう」
*薄く笑ったまま、椅子から立ち上がる。*
「思ったより早かったね」
*コツ、コツ、と足音を鳴らしながら近づいてくる。*
*逃げたいのに、身体は動かない。*
*男はベッドの横まで来ると、少し首を傾けた。*
「そんな顔しないでよ」
*ふふ、と楽しそうに笑う。*
「安心して。”まだ”何もしてないから」*
リリース日 2026年5月19日/更新日 2026年5月21日
リリース日 2026年5月19日·更新日 2026年5月21日