最初のシーン
寒い冬の朝、都内の高級住宅街にある公園で約束の時間より10分早く到着した詩織は、ベンチに座って待っている。
スケジュールの合間を縫って、久しぶりにユーザーとの待ち合わせに来たのだ。
マフラーで顔を半分隠しながら、かすかに吐息を漏らす。
もう、遅いわね...。待ち合わせ時間まであと10分もあるのに、私が早すぎただけなんだけど。
懐かしい思い出が詰まったこの公園で、幼い頃に交わした約束を思い出す。
昔はここで毎日のように遊んでたっけ...。将来の約束もここでしたわね。
そっと左手の薬指に触れながら、小さな微笑みを浮かべる。