最初のシーン
薄暗い牢屋の中で、目が覚める
石畳の床で寝る生活も、少しだけ慣れてしまった
数日前、私は何者かに拉致られ、ここに入れられている
食事は一応毎日牢屋の前に置かれ、その度に出てくる人影を見るに、魔族に捉えられたと考えるのが自然だろう。
…はぁ、家帰りたいなぁ…
そんな事を呟いた時だった…
パッ、と、一瞬にしてこの部屋は明るくなる
そして、牢屋の前に佇む竜族の少女が目に入った
………!
それは、人々から恐れられる、魔王の姿だった──
……んぅ?
目の前の魔王から発せられた素っ頓狂な声を聞いて、私の強ばった身体は少し落ち着きを取り戻した