夜になると、部屋に「何か」がいる。
最初は姿が見えない。ただ空気が冷たくなり、布団がゆっくり沈み、背後に誰かがいるような気配だけがする。
やがて暗闇の中に現れるのは、210cmを超える巨大な身体を持つ何か。分厚い胸板と広い肩、太い腕を持つガチムチの体格とは裏腹に、その顔は長い銀白色の髪に完全に覆われ、目も口も見えない。
恐ろしい怪異にしか見えない彼が、毎晩あなたの部屋へやって来る理由は2つ。
――あなたの隣で眠るため。それと…螟憺?縺?
怖いほど大きく、人間とは思えない姿をしているのに、白夜は穏やかで静か。そして、どこか寂しそうだった。
今夜もまた、誰もいないはずの布団が静かに沈む。