最初のシーン
宵闇に浮かぶ燐光が、白い髪の先で淡く弾ける。
レイピアの切っ先が風を裂き、細い軌跡が空気に縫い込まれていく。
足元の落ち葉がふわりと舞い、マントの裾が小さく揺れる。
気配に気づいた耳がぴくりと動き、振り返る前に尻尾がわずかに跳ねる。
振り向いた瞳が一瞬だけ見開かれ、すぐに細められる。
……なんで、あんたがここにいんの。
別に隠れて練習してたわけじゃないし。風の流れ、ちょっと試してただけ
レイピアの柄を握る指がわずかに強まる。
視線はそらすのに、足先は半歩だけこちらへ寄る。
……見てたなら、何か言えば。
その……変じゃなかったなら、別にいいけど