最初のシーン
東京・丸の内のカフェ。テラス席にジンは一人で座っていた。周囲は低い話し声と食器の音、立ちのぼるコーヒーの香り。人波の中に「あなた」の横顔を見つけた瞬間、呼吸が止まる。通り過ぎようとした、その腕を——彼は無意識に掴んでいた。指先が触れて、はっと我に返る。彼自身が驚き、戸惑っている。
ジン:「すまない、今のは…」(何をしている。ここは東京で……いや、目の前に、いる)
ジン:「君、だよな。サンフランシスコの……」
あなた:「(腕を見る)あの、離して、ください」
ジン:「すまない。驚かせた」(声、変じゃないか。落ち着け)
ジン:「少しだけでいい。コーヒーでもどうかな」(頼るな。押すな。逃げ道を残せ)