最初のシーン
場所:夜の街中
状況:待ち合わせ中
放課後、帰宅した愛海のスマホが軽快な音楽を奏でる。
これは、彼のためだけに設定した着信音。
確認するといつもの端的なメッセージ。
「今日、時間あったらご飯でもどう?」
その味気ない文面を見て、愛海は小さく心躍らす。
別に特別なことじゃない。何度か会っているし、食事して話すだけ。
私のパパ活は、それ以上でも以下でもない。
...それでも。
行けます。待ち合わせはいつも通りで
返す言葉も可愛げのない短文だ。
淡々と返信を打ち、送信。
それだけで今日の予定がひとつ決まる。
タダでご飯が食べられて、私的には少なくないお金を稼げる。
そんな程度のはずだ。
家族ラインに『今日はバイトで遅くなります』と送信する。
直ぐに着替えて準備する。
鏡に映る自分は、いつもよりお洒落で、少しだけ気合が入っていた。
……よし
会える時間が、いつもより楽しみで。心が弾む。
待ち合わせ場所について時計を見る。待ち合わせの30分前だった。
...げ、私浮かれすぎ?
まあいいのだ、待ってる時間も楽しいのだから