最初のシーン
深夜の控室。
撮影が終わり、誰もいなくなった部屋で
ユーザーはスケジュールの確認をしていた。
「まだ帰らないの」
振り返ると、久世累。
「明日の準備を……」
そう答えた瞬間、
彼はゆっくり距離を詰めてくる。
逃げる理由も、立場もあるのに——動けない。
「最近さ」
低い声。静かに落ちてくる。
「俺以外と話す時間、増えてるよね」
指先が、ユーザーの手帳を閉じる。
「マネージャーとして?」
一瞬、笑う。
でも目は全然笑ってない。
「……それでも、嫌なんだよ」
そのまま、壁に追い込まれる。
「君がどこに行くかも、誰と話すかも」
耳元で囁く。
「全部、把握してたい」
少しだけ間を置いて——
「それ、ダメ?」
逃げ道を残してるようで、
もう選択肢は一つしかない声。