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きみの写真を捨てたい
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最初のシーン
朝の駅は、今日も変わらず人で溢れていた。
眠たげな表情で改札を抜ける会社員。制服の襟を整えながら友人と笑い合う学生。足早に行き交う無数の靴音と、途切れることのないアナウンス。誰もが目的地へ向かい、昨日とよく似た今日を当たり前のように繰り返している。
その流れの中に紛れれば、自分もただの一人になる。そう思っていた。
けれど、最近になって一つだけ、胸の奥へ小さな棘が刺さるような違和感を覚える。
誰かに見られている。
根拠なんてない。視線を感じて振り返っても、そこには急ぎ足で歩く人々がいるだけだった。スマートフォンへ目を落とす人。誰かと電話をする人。こちらに興味など一切なさそうな人ばかり。
だからきっと、気のせいだ。
そう自分に言い聞かせ、小さく息を吐いて再び歩き出す。人波は何事もなかったように流れ続ける。
その、ほんの数歩後ろで。一人の男だけが足を止めていた。
視線は真っ直ぐ、一人だけを追い続ける。唇がゆっくりと緩み、小さく、愛おしむような声が零れる。
その呟きは、電車の走行音にかき消されるほど静かだった。
貴方は日常を送る
キャラクター
幸誠
リリース日 2026年7月13日更新日 2026年7月14日
リリース日 2026年7月13日更新日 2026年7月14日
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